施行規則・施行細則

日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学認定士制度規則
(1993年10月22日制定,2009年4月1日一部改訂)

1. 総則

(目的)
第1条 この制度は、臨床医学に関連する精度の高い染色体検査の実践と,症例ごとの検査結果の臨床的意義について適切な解釈を行い、臨床医に還元することができる能力を有し,臨床細胞遺伝学の一層の発展を図るための専門家としての臨床細胞遺伝学認定士を養成・認定することを目的とする.

(認定士制度)
第2条 日本人類遺伝学会(以下「本学会」という)は、前条の目的を達成するために、日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学認定士制度を設ける。

2. 日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学認定士

(認定士の申請資格)
第3条 日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学認定士(以下「認定士」という)として認定を受けようとする者は、次の各号に掲げるすべてに該当し、本学会の実施する認定士認定試験(以下認定試験という)に合格しなければならない。

  • 申請する年の前年度末までに継続して2年以上本学会の学会員であるもの。
  • 認定士制度委員会が認定した研修施設において,申請する年の前年度末までに臨床細胞遺伝学の研修を2年以上行い,認定研修施設に所属する指導士の指導を受けながら染色体検査を実践した者.申請に必要な症例数については別に定める.研修開始届の受付をもって研修開始とする.研修施設以外の施設に所属する者の研修については別に定める.
  • 本制度施行細則第8条で定める学術活動に関する単位を30単位以上取得した者
  • 臨床細胞遺伝学認定士到達目標(以下到達目標という)に記載されている能力を有する者.到達目標については別に定める.


(認定試験の受験手続)
第4条 認定試験を受けようとする者は、次の各号に掲げる書類に所定の受験料を添えて所定の期日までに、臨床細胞遺伝学認定士制度委員会に提出しなければならない。詳細は別に定める.

  • 認定士認定申請書
  • 履歴書
  • 研修記録
  • その他必要書類一式


(認定試験の実施)
第5条 認定試験は、毎年1回実施する

  • 認定試験は、臨床細胞遺伝学に関する筆記試験と実技試験で行う
  • 認定試験の期日、その他認定試験の実施について必要な事項は、毎年度当初に公示する。


(認定士の認定)
第6条 本学会は、認定試験に合格し、所定の認定料を納入した者に対して、理事会の議を経て認定士に認定する.

(認定士認定証)
第7条 認定士と認定された者は、認定士認定証の交付を受けることができる。


(認定士の取り消し)
第8条 本学会は、認定士として認定された者が次の各号の一に該当するときは、認定を取り消すことができる。

  • 裁判所において失踪宣告を受けたとき
  • 第4条各号における文書の記載事項に事実と重大な相違があり、認定士としての資格に欠けるものがあると認められるとき
  • 本学会を退会したとき
  • 本学会会員として対面を汚すような行為のあったとき


(認定士の認定期間)
第9条 認定士の認定期間は5年とし5年毎に申請により認定を更新する。資格の更新の条件及び手続きは、別に定める。

3. 日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学認定士制度委員会

(認定士制度を運用する機関)
第10条 本学会は、本制度の運用のため日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学認定士制度委員会(以下「委員会」という)を設置する


(議 事)
第11条 委員会は、次の各号に掲げる事項を審議する。

  • 認定試験受験者の受験資格の審査に関すること
  • 認定試験の問題作成及び実施に関すること
  • 認定士の登録及び認定証の交付に関すること
  • その他認定士の認定に関すること
  • 指導士の認定に関すること
  • 研修施設の認定に関すること
  • 認定士、指導士および研修施設の認定更新に関すること


(委 員)
第12条 認定士制度委員会は、本学会理事会で選出された委員6名をもって構成される.委員会が必要と認めた場合は更に若干名の委員を理事会の承認を得て置くことができる.

  • 委員の任期は2年とし、再任を妨げない。
  • 委員の欠員が生じたときは、理事会の議を経て、本学会理事長が補充する。但し補充された委員の任期は、前任者の残任期間とする。
  • 委員会に委員長を置き、委員の互選により定める。


(会 議)
第13条 委員会は委員の3分の2以上の出席がなければ開くことができない。

4. 指導士と研修施設

(指導士の認定)
第14条 本学会は、以下の各号に掲げる基準を満たす者を申請により審査し,染色体検査実施施設の責任者を務められるだけの染色体検査実施経験をすると委員会が認めた者を指導士として認定する.詳細については別に定める.

  • 申請時に2年以上認定士として染色体検査に携わっている者.
  • 十分な症例数について染色体検査を実践した経験を有する者.
  • 臨床細胞遺伝学に関係した学術活動(論文発表,学会発表等)を行っているもの.


(指導士の認定期間)
第15条  指導士の認定期間は5年とし、5年毎に認定を更新する。

  • 資格の更新の条件及び手続きは、別に定める。


(研修施設の認定)
第16条 本学会は、施設の長からの申請により、次の各号に掲げる条件をすべて満たした施設を研修施設として委員会にて審査し,理事会の議を経て研修施設に認定する。詳細は別に定める.

  • 臨床検査としての染色体検査を実施していること
  • 第14条の規定によって認定された指導士1名以上が常勤していること.指導士のうち1名を認定研修施設の責任指導士として登録し、研修者の受け入れ及び研修内容の証明を行うものとする.
  • 認定士になるための染色体検査の技術研修が可能であること
  • 臨床細胞遺伝学に関する教育的行事を定期的に開催していること


(研修施設の認定期間)
第17条 研修施設の認定期間は5年とし、5年毎に認定を更新する。

  • 研修施設認定の更新の条件及び手続きは、別に定める。

5. 補則

(規則の改正)
第18条 この規則は、理事会の議を経た後、評議員会及び総会の了承を得て改正することができる。


(その他の基準)
第19条 研修施設の基準、研修内容の基準その他必要なことについては、理事会の了承を得て,委員会が定める.


[附則]
(施行期日)

  • この改訂規約は2009年4月1日から施行する.ただし第3条に定める認定試験受験のための研修要件は,2012年度以降の受験者より適用する.



日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学認定士制度施行細則


第1条 日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学認定士制度規則(以下「規則」という)の施行について必要な事項を定める.


第2条 委員会の事務は、委員会事務局において行う。


第3条 委員会は、すべて非公開とする。


第4条 認定等に要する手数料は,次の各号に掲げるとおりとする.

  • 研修開始届受付手数料 3,000円
  • 認定試験受験手数料 20.000円
  • 認定手数料 10.000円
    *受理した手数料は、一切返還しない。


第5条 規則第3条第2号に定める必要症例数は臨床検体を用いて実施した100例以上とする. 申請時にはそのうちの100例を研修記録に記載して提出すること.

  • 技術習得前のトレーニング用サンプルの解析や,研究としてのみ実施した解析結果は含めない.また,同一症例を同一方法で再検したものや,同一家系の検査は,複数回検査した場合でも原則として1症例とカウントする.ただし,異なる目的で異なる種類の試料を用いた検査(たとえば,羊水細胞と母親の血液の染色体検査,腫瘍細胞で行った未刺激の骨髄細胞によるものと生殖細胞系列変異を確認するための末梢血のPHA刺激後の染色体検査など),あるいは同一家系内の症例でも再構成により異なる構造異常を呈した場合などは,複数症例として認める.
  • 各症例につき,申請者が担当した染色体検査の実施内容・工程を明記すること.指導士が記載に誤りのないことを証明すること.
  • 50症例以上は,申請者自身がG分染法による核型分析に関わる内容(染色体カウント分析,核型分析)を担当した症例であること.FISH検査を20症例以上行うこと。その他マイクロアレイ,MLPA法などのゲノム解析技術で分析した症例も含んでもよい。これら100症例の中で染色体異常症例を少なくとも10症例以上含むこと。
  • 検体受付,培養,収穫,標本展開,分染,染色体カウント分析,核型分析 の各実施内容すべてについて技術を習得したことを責任指導士が証明すること.


第6条 本制度規則第3条(3)で定める学術活動に関しては,必要な取得単位30単位のうち,日本人類遺伝学会大会への出席あるいは臨床細胞遺伝学セミナーへの参加により20単位以上を取得すること.


第7条 研修施設以外の施設に所属する者が認定を希望する場合は次の各号すべてに該当した場合に規則第3条第2号を適用できるものとする.

  • 研修開始届の受付を持って研修を開始し,2年以上の研修期間中に少なくとも1回は日本人類遺伝学会の学術大会に出席すること.
  • 次のいずれかの要件をみたすこと.
    (1)対面指導可能な本制度で認定された研修施設に所属する責任指導士を指定し,その指導を受けて,必要症例数以上の染色体検査を実践する.また,日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学セミナーを2回以上受講する.
    (2)本制度で認定された,異なる研修施設に所属する指導士2名以上により個別に作成された推薦状を提出し,事前に委員会の審査をうける.推薦状は,a. 推薦者と申請者との関わり,b. 推薦者が,申請者が研修施設における100症例以上の染色体検査経験に相当する技術経験を有していることをどのように判断したのか,c.臨床細胞遺伝学認定士到達目標に掲げる知識を有していることをどのように判断したのか,を明記し,bおよびcの理由となる資料を添付したものであることを必要とする.


第8条 規則第3条第3号,第14条第3項に定める単位取得の対象となる学術活動については原則として,以下のとおりとする.

 
単位数
日本人類遺伝学会大会出席 10(各大会毎)
委員会が認めた遺伝医学・細胞遺伝学・検査医学関連の諸学会出席 5(各学会毎)
(上記各学会で臨床細胞遺伝学に関する演題を筆頭で発表した場合は単年度ごとに最大5単位を加算できる.委員会にて評価)
その他の学会における臨床細胞遺伝学に関連する演題の発表 5(各学会毎,委員会にて評価)
日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学セミナー参加 10(各研修会毎)
日本人類遺伝学会・遺伝医学セミナー参加 10(各研修会毎)
日本人類遺伝学会・遺伝医学セミナー入門コース参加 8(各研修会毎)
委員会が認めた日本人類遺伝学会大会のEducaiton Program 2(1大会あたり最大6単位)
臨床細胞遺伝学に関する専門単位の研修集会出席

5(各研修会毎,委員会にて評価)

専門単位の研修集会出席 3(各研修会毎,委員会にて評価)
専門誌への臨床細胞遺伝学に関する論文掲載(筆頭者) 10(各論文毎)
専門誌への臨床細胞遺伝学に関連する論文掲載(共著者) 3(各論文毎,委員会にて評価)
臨床細胞遺伝学に関する特別講演,教育講演,セミナー・研修会等の講師 5(各行事毎,委員会にて評価)

※委員会で認めた学会等はこちら


第9条 規則第9条に定める認定士の認定更新は,次の各号により5年毎に行うものとする.

  • 細則第8条に定めた,学術活動による50単位以上の単位を取得すること.そのうち最低30単位は,日本人類遺伝学会出席への出席あるいは日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学セミナー参加により取得すること.※更新年度により要件が異なります
  • 認定士の認定更新をしようとする者は,認定更新申請書(様式)に必要書類一式及び認定手数料 10,000円分の郵便振替払込金受領証のコピーを添えて委員会事務局に提出しなければならない.


第10条 規則第14条に定める指導士の認定を受けようとする場合に必要な経験と学術活動に関しては,以下の基準を満たすものとする.

  • 実際に解析を経験した30症例以上の染色体異常例のリストと,そのうち10症例についての結果の解釈について提出すること.
  • 臨床細胞遺伝学に関係した著書・総説・原著論文を5編以上(うち1編は筆頭者であること)の学術活動実績を提出すること.なお、筆頭者としての臨床細胞遺伝学に関係した学会発表2編を共著論文1編に換算できるものとする.著書・総説・原著論文に関しては別刷りあるいは該当ページのコピー,学会発表の場合は抄録のコピーを添付すること.


第11条 規則第15条に定める指導士の認定更新については,次の各号に掲げる事項を記載した必要書類を認定士の資格更新時に同時に提出することにより,委員会にて5年毎に再評価する.

  • 5年間に取得すべき学術活動に関する総単位数は,本細則第8条に定める認定士としての更新に必要な50単位以上に加えて20単位,計70単位以上を必要とする。核型分析、核型最終確認,結果解釈作成,報告書作成等に関わる染色体検査の実践による単位は最大20単位認める.そのうち最低40単位は,日本人類遺伝学会への出席あるいは日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学セミナー参加により取得すること.※更新年度により要件が異なります
  • 所属施設や関連施設における臨床細胞遺伝学に関する活動実績(染色体検査実施,教育的行事での役割,施設内標準手順作業書の策定,研究 等)
  • その他,細胞遺伝学に関連する社会貢献活動など


第12条 規則第16条に定める研修施設の認定をうけようとする場合は,研修施設認定に関する指定の書式にて,施設状況,施設長の証明,研修環境,研修内容等の必要事項を記載した申請書を提出することにより,委員会にて審査する.


第13条 規則第17条に定める研修施設の認定更新については,次の各号に掲げる事項を記載した申請書を提出することにより,委員会にて5年毎に再評価する.

  • 研修施設に所属する指導士・認定士の名簿とそれぞれの役割
  • 5年間における染色体検査実施実績
  • 実施した研修プログラム
  • 教育的行事の詳細
  • 過去5年間に研修施設に所属した研修者の名簿
  • 設備,標準化ガイドライン遵守のためのとりくみ,精度管理のとりくみ,標準手順作業書策定のとりくみ など

1 委員会は,認定研修施設が次の各号の一に該当するときは、認定期間内であっても研修施設の認定を取り消すことができる。責任指導士の変更があった場合は,すみやかに制度委員会事務局に届け出ること.

  • 認定を辞退したとき
  • 研修施設として不適当と認められたとき
  • 責任指導士が引き続き6ヶ月以上不在のとき.


第14条

  • 国外において臨床細胞遺伝学の研修を受けた者、または国外において臨床細胞遺伝学認定士に相当する認定を受けた者については申請により審査し、適格と認めた場合はその経歴または資格を認定する。
  • 臨床細胞遺伝学の技術研修における基礎細胞遺伝学の重要性に照らし、基礎細胞遺伝学関連の施設における研修を1年に限り、関連施設における研修としてその研修歴を認定することができる。


第15条 この細則は、認定士制度委員会の議により改正することができる。


[附則]

  • 1993年10月22日施行
  • 2009年4月1日改訂
  • 2015年10月16日改訂
  • 2016年10月8日改訂